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10年目、飛躍の移転開業

• 1. 創業期を経て、次なるステージへ

  医院とのお付き合いが長くなると、私達が新規開業をお手伝いした院長から、移転開業の相談が寄せられます。 創業時は予算がなく最低限の内装しかできなかったが、この10年間に蓄えた資金で、自分たちに見合うものを作って欲しいと、おっしゃるのです。 組織の基礎が固まり、事業の方向性も定まって拡大傾向にある。まさに成長期のステージに差し掛かかり、さらなる飛躍を遂げるための移転開業です。 思い入れのある院長からのご依頼に、私達も一層力が入ります。この先も、必ず院長を成功させようと、胸に誓う瞬間です

  この時期は、瞬く間に過ぎた創業期を振り返り、現在の立ち位置を確認し、次のステージに向けて何をすべきかとご自身に問いかけられることでしょう。 新たな目標をかかげ、戦略を策定するときでもありますが、そこには、できる限り成長期を継続させ、衰退期に推移するのを避け、再び新たな成長期を築くことを見据えた戦略が必要となります。

  

• 2. 成長期の鍵となる、強い人材と組織

  成長期戦略において鍵になること。
  突き詰めればそれは、売上・利益の成長と、人材雇用、そして医院の組織化です。

  売上の成長には、自費診療への参入や診療メニューの拡充、利益と集客を両立する価格設定、新規患者数と再診患者ピーターの増加などがあります。 利益の成長には、業務生産性の向上や、雇用人数の最適化などによる販管費削減などが挙げられます。 そして、これらを実現する医院のエンジンともなるのが、人材と組織です。 その中には、スタッフの知識や技術、運営体制、設備、医院ブランドなどが含まれます。専門性を持ったスタッフや、技術力の高い歯科医師や歯科技工士が集まれば、患者数のアップや患者満足度を向上させ、経営に大きなインパクトをもたらすことができます。

  創業期では、事業を軌道に乗せるために人材採用を最低限にとどめ、院長や経営陣の力だけで事業を回すというのが一般的ですが、この時期に成長・拡大を図るのならば人材雇用は重要な要因です。成長期の要ともなる人材・組織をいかに安定させ強固にするかが成功の鍵を握っているのです

  

• 3. 人材・組織の課題を
  解決するデザイン

  しかし、深刻な人材不足に悩まされる医療業界において、人材雇用は簡単ではありません。膨大な広告費をかけているのに人が集まらない、雇用したがすぐに辞めてしまう。 「右腕となる優秀なドクターがいれば、衛生士が集まってくれれば、経営に集中できるのに・・・」多くの先生が抱える悩みです。

  この問題を解決する一つの方法が、医院デザインにあります。

  誰しも、できるならばより良い職場環境で働きたいと思うものです。 特に、歯科衛生士は女性が占める割合が高いため、ことさら清潔感や居住性に配慮する必要がありますし、歯科技工士であれば、機能的で集中して作業ができる環境環境を求めます。 別頁でも書きましたが、私共のお客様の中で長年採用に苦労していた医院で、改装してイメージアップを図ったとたん、人材応募が相次いだというケースは多いですし、最新デジタル機器を導入した技工所を、高機能で近未来的なデザインへと改装した結果、地元では少数の優秀な技工士が集まったという事例もあります。 「あの綺麗な医院で働きたい」「あの環境で技術を磨きたい」「整った環境でスキルを最大限に発揮したい」 人々にそう思わせる力が、デザインにはあるのです。

  

• 4. 誰にも負けない強い組織にする

  私達は、先生がお考えになる事業の方向性や、患者さんや人材、社会に対する想いを、先生に代わって、見える形にして社会に届けているだけに過ぎません。 しかし、言い換えれば、先生のお考えを効果的にデザインして表現することによって、先生と医院のファンを増やすことができるのです。 繰り返しになりますが、医院経営の核となるエンジンが、人材と組織です。 最初の10年は院長だけの力で事業を回せますが、そこから先、飛躍ができるかどうかは、人材と組織力にかかっています。人が集まり、モチベーションを高めて働いてくれるか。院長と志を同じくしてくれるか。誰にも負けない、一本筋の通った強い組織にする。 それをデザインで実現することが可能なのです。